フラメンコを堪能する

タブラオで見るフラメンコ

フラメンコの雰囲気を最高に味わえるバルやタブラオの数々

19世紀に歌や踊りを見せるお店「カフェ・カンタンテ(歌のカフェ)」が増えたことで、マドリードのフラメンコ芸術は最盛期を迎えました。
現在でもこの習慣は続いており、毎夜純粋なフラメンコを食事やドリンクと共に楽しめるタブラオ(フラメンコが見れるレストラン)やバルがあります。

もっとも伝統的なタパス・バルである、「エル・リンコン・デ・ヘレス El Rincón de Jerez」は、サラマンカ地区にあるフラメンコの雰囲気がもっとも濃厚な店のひとつです。
毎晩23:00になると、客とウェイターが一緒になってラ・セルベを歌い始め、一緒に歌いたい客には歌詞カードも配られます。これはヘレス直送の伝統なのだと、店の支配人ラファエル・カンテロさんは語ります。
「電気は消して合唱の雰囲気作りにロウソクをつけるんだよ。」
El Rincón de Jerezでは、本物の素晴らしいフラメンコ音楽が楽しめるだけでなく、ガスパチョ(スペインの冷たい野菜スープ)、タパス(おつまみ)、小魚のから揚げ、オックステールなどのアンダルシア特有のタパスなどの一品料理から、特産のワイン、ヘレスのシェリー酒、サンルカル・デ・バラメダのマンサニージャなども味わうことが出来ます。

伝統あるフラメンコ・バルのもうひとつは「ロス・ガブリエレス Los Gabrieles」。
ここは1898年の開店以来「時代と共に本物のフラメンコ・ミュージアムになった」と支配人のソニア・セバスチャンは語ります。
1世紀以上も前から変わらず、アンダルシア風の派手なタイルの装飾は、伝統的なドン・キホーテなどの書物に出てくる舞台をあらわしているとのことです。
13:00から21:00までは、カフェ・バルとしてマドリード市民がおしゃべりしたり、一杯のアペリティフ(食前酒)や純粋なフラメンコを楽しむためにやってきます。
21:00からはドリンク・バルになるが、フラメンコは夜中を過ぎても続きます。

タブラオ 美味しい食事と素晴らしい踊り

夕方も過ぎ、軽いつまみと生ビールを楽しんだ後は、マドリードでもっとも由緒あるフラメンコ・タブラオで、舞台前のテーブルで美味しく落ち着いた晩ごはんを頂くことにしましょう。ワインを飲みながらスペイン伝統料理を味わっている間に、フラメンコ世界のもっとも重要なアーティストたちが素晴らしい芸術を見せてくれます。

フラメンコ(ギターラ)「エル・コラール・デ・ラ・モレリア El Corral de la Moreria 」はマドリードの老舗タブラオで、世界でもっとも有名なタブラオのひとつといえるでしょう。
1956年に開店したこのタブラオでは、専属のバイラオール(フラメンコダンサー)、ギタリスト、カンタオール(フラメンコ歌手)たちが最高に素晴らしいショーを見せてくれます。
有名な、イサべル・パントッハ、ラ・チュンガ、アントニオ・ガデス、ブランカ・デル・レイ、パストラ・インぺリオなどが出演します。
このタブラオを訪れ、素晴らしいフラメンコの世界に魅了された世界各国の有名人のなかには、俳優のゲーリー・クーパー、リタ・ヘイワース、チャールトン・ヘストン、政治家のジョージ・ブッシュ、リチャード・ニクソン、ジョン・F・ケネディ、ヘンリー・キッシンジャー、カルロス・メネム、偉大な芸術家パブロ・ピカソ、サルバドール・ダリ、最近ではニコール・キッドマン、サンドラ・ブロック、ヒュー・グラント、ロブ・シュナイダー、アドリアン・ブロディ、ナタリー・ポートマン、リチャード・ギア、その他にも大勢の名前があげられています。
この店では、ショーを楽しむ間にスペイン各地の伝統的料理も堪能することができます。
カスティージャ風スープからバレンシア風パエージャ、デザートにはマンチェゴチーズのミルフィーユ、アルバセーテ風エビのニンニク煮込みなどを、赤リオハのクリアンサなどの良質スペインワインと共に楽しめます。
しかし、ショーだけを楽しみたい場合(22:30-0:00まで)でも、1ドリンクつきで、気軽に楽しむことが出来ます。  

このタブラオの近くに、「カフェ・デ・チニータス Cafe de Chinitas」があります。
フラメンコタブラオでありレストランでもあるこの店は、18世紀の宮殿の1階に位置し、マドリードの観光スポットであるマドリード王宮やオリエンテ広場にも程近い場所にあります。
1970年から最高のフラメンコと食事を提供しているCafé de Chinitas は、マニラショールで舞台を飾ることで有名になりました。
このタブラオには、スペイン国王、レディ・ディ、ビル・クリントンなどが訪れました。
このタブラオは闘牛の世界の雰囲気を伝え、ロサリオ、パストーラ・インぺリオ、ラ・チュンガ、マリア・バルガス、ロラ・フロレス、エル・レブリハノ、マンサニタなどの有名アーティストが出演してきました。
これら有名アーティストに加えて専属のダンサーたちのショーが毎日22:30から始まります。

「ラス・カルボネラス Las Carboneras」は、数年前、友人であった3人組、マヌエラ・ベガ、アナ・ロメロ、ラ・タチャが、昔のカフェ・カンタンテを再現しよう、という目的でミランダ伯爵の古い宮殿の1階で始めた店です。
その時からマドリードのタブラオの伝統に、革新の風を吹き込んだことで特徴づけられています。
その証のひとつがアバンギャルドなデコレーションで、純粋で古典的なフラメンコとの対照を見せています。
このタブラオには、モンセ・コルテス、ホセ・アニージョやギタリストのフアン・ソト、フラビオ・ロドリゲス、アーティストのマヌエラ・べガ、アルフォンソ・ロサ、ダビッド・パニアグア... その他にも数多く出演しました。
この店のフラメンコショーはバイラオール(踊り子)4名、カンタオール(歌い手)2名、ギタリスト2名で構成されています。月曜から土曜まで、最も伝統的なフラメンコを見ることができますが、「フラメンコはアドリブも重要な要素になっている」と、創設者のひとりマヌエラ・ベガさんは語ります。
月曜~木曜までのフラメンコ・ショーは1日1回22:00からだけですが、週末の金・土曜日には、20:30と23:00から2回開催されます。

「カサ・パタス Casa Patas 」は「革新的なタブラオ」と言われ、約20年前からマドリードでも最も魅力的といわれるフラメンコ・ショーを毎日開催しています。
専属の踊り子を抱えている他のタブラオとの違いは、毎月異なるプログラムを作り、週ごと、そして週末にもプログラムを変えています。月~木曜日までは22:30からの1回のみ、金・土曜は21:00と24:00の1日2回、ダンサーも入れ替えて舞台を行います。
これらのタブラオに加え、フラメンコの伝統あるマドリードには、まだまだ面白いタブラオがあります。
たとえば1971年開店コラル・デ・ラ・パチェカ El Corral de la Pachecaにも数々の著名人が訪れています。グラナダのアレハンブラ宮殿を模写した造りのタブラオ・レストラン トーレス・ベルメッハス Torres Bermejas。1961年に開店したアルコ・デ・クチジェロス Arco de Cuchilleros、ラス・タブラス Las Tablas などです。

深夜まで続くフラメンコ

真夜中までフラメンコ巡りを続けるなら、フラメンコのバルの多いエチェガライ通り Calle Echegaray がおすすめです。
その中でもイチ押しは、ライブとCDによるフラメンコ演奏が人気のカルダモモ Cardamomo です。
この店にはディエゴ・エル・シガラ、ライムンド・アマドル、ラモン・エル・ポルトゲス、ケタマなどの有名アーティストが出演しました。月曜から土曜まで毎日、21:00から明け方03:30まで営業しています。

カルダモモのすぐ近く、リベラ・デ・クルティドレス通りとラストロ(蚤の市)の開催されるところの間に、バル、クラン Clan があります。
アルハンブラ宮殿を思わせるアラビア風モチーフで装飾されたこの店は、週末のゆったりした食事を楽しんだり、一杯飲みながらフラメンコ界の著名アーティストのライブを楽しむのにぴったりの店です。
この店には、エレナ・アンドゥハル、アンヘリカ・ラ・トレメンディタ、レオ・テレビアンなどが出演しました。

日の出まで休まず踊り続けたい、という人にはこの2店。
一店はアル・アンダルスAl Andalus 。もう一店はオレ・コン・オレOlé con Olé (以前はアサルキア)。
フラメンコのショーがあり、フロアが広いので自信のある人はセビジャーナス、サパテアード、ルンバなどの技を披露することができます。 



タブラオ / フラメンコ・バル

El Rincón de Jerez
エル・リンコン・デ・ヘレス

住所:Rufino Blanco,5  MAP
Tel:(+34) 91 355 47 45
上演時間:23:00

Los Gabrieles ロス・ガブリエレス

住所:C/Echegaray,17   MAP
Tel:(+34) 91 429 62 61

El Corral de la Morería 
エル・コラル・デ・ラ・モレリア

住所:C / Moreria,17 MAP
Tel:(+34) 91 365 84 46 - (+34) 91 365 11 37
地下鉄:La Latina (5番線) / Ópera (2, 5番線)
     Sol (1, 2, 3番線)
バス:3, 148, N13
上演時間 : 22:00 / 00:00
映像でみるEl Corral de la Morería
旅行者のためのフラメンコ教室の映像
http://www.corraldelamoreria.com/

Café de Chinitas カフェ・デ・チニータス

住所:C / Torija, 7  MAP
Tel:(+34) 91 559 51 35 - (+34) 91 547 15 02
地下鉄:Santo Domingo(2番線) /Ópera (2, 5番線)
上演時間:月-木曜 22:00
      金-土曜 20:30 / 23:00
http://www.chinitas.com/

Casa Patas カサ・パタス

住所:C / Cañizares 10  MAP
Tel:(+34) 91 369 04 96 - (+34) 91 369 33 94
最寄駅:Tirso de Molina , Antón Martín (1番線)
上演時間:月-木曜 22:30
      金・土曜 21:00 / 00:00の2回
映像でみるCasa Patas
http://www.casapatas.com/

Tablao Flamenco Las Carboneras
タブラオ・フラメンコ・ラス・カルボネラス

住所:Plaza del Conde de Miranda, 1  MAP
Tel:(+34) 91 542 86 77
地下鉄:Sol (1, 2, 3番線) / Ópera (2, 5番線) /
     La Latina (5番線)
映像でみるLas Carboneras
http://www.tablaolascarboneras.com/

Corral de la Pacheca 
コラル・デ・ラ・パチェカ

住所:C/ Juan Ramón Jiménez 26   MAP
Tel:(+34) 91 353 01 00 - (+34) 91 353 01 01
地下鉄:Plaza Castilla (1, 9, 10番線)
    Cuzco (10番線)
映像でみるCorral de la Pacheca
http://www.corraldelapacheca.com/

Cardamomo カルダモモ

住所:C/ Echegaray 15  MAP
Tel:(+34) 91 369 07 57
地下鉄:Antón Martín (1番線) , Sevilla (2番線)
http://www.cardamomo.es/

Clan  クラン

住所:Ronda de Toledo, 20. MAP
Tel:91 528 84 01
映像でみるClan 
http://www.osclan.com/ 

Torres Bermejas トーレス・ベルメハス

住所:Mesonero Romanos, 11  MAP
Tel:(+34) 91 532 33 22 - (+34) 91 531 03 53
地下鉄:Callao (3, 5番線)
映像でみるTorres Bermejas
http://www.torresbermejas.com/

Arco de Cuchilleros
アルコ・デ・クチジェロス

住所:Cuchilleros, 7  MAP
Tel:(+34) 91 429 56 75 - (+34) 696 44 36 93
最寄駅:Sol (1, 2, 3番線) ,
     Tirso de Molina (1番線)
映像でみるArco de Cuchilleros

Las Tablas ラス・タブラス

住所:Plaza de España, 9  MAP
Tel :(+34) 91 542 05 20
最寄駅:Plaza España (2, 3, 10番線)
映像でみるLas Tablas
http://www.lastablasmadrid.com/

Al Andalus アル・アンダルス

住所:Capitán Haya, 19  MAP
Tel :(+34) 91 556 14 39

Olé con Olé オレ・コン・オレ

住所:Calatrava, 32  MAP
Tel :(+34) 91 366 66 03
地下鉄:Puerta de Toledo (5番線)